[ CD ] Phazmidi / Kross Iteration
¥1,650
SLIDE MOTION第4作目は東京を拠点に活動する電子音楽家、Phazmidiの1st EPをリリース!
リズムに焦点を当てることをスタイルとする氏の実験精神が生むテクノは「ズレ」ることにより快楽性を増していく。
踏み込むように展開していくこの反復の交差は形式から外れたダンスを創造させる一枚。
全9曲収録
リミキサーには大阪を拠点に活動するトラックメイカー、Limited Tossを起用
マスタリングはKuknacke、アートワークはKan Togashi、グラフィックデザインはGinji Kimuraが担当
(SLIDE MOTION)
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怒涛のHIテンション変態ビートの洪水❕MADDNESS❕これはもう完全に私の好みです。フロアを確実に異次元へと誘うこと間違いなし❕
(内海イズル)
Phazmidiさんは最近ライブを活性化させています。いわゆるマシーンライブですが、リアルタイムにつまみをこねくり回すタイプの演奏家ではありません。たぶんそういうのが嫌いです。打ち込み野郎ですけどだいぶ癖があります。というか「打ち込み」してないかも。楽曲はポリリズミックなダンストラック、と言えそうですけど、ずいぶんと偏ったこだわりを感じます。簡単には踊れませんし踊らせません。構成、展開、音色選択に対して独特な美学があるようですが、その美学は一聴した感じ明確に把握できません。何がしたいんだ??? ポリリズムが作曲上のテーマと思われますが、非西洋音楽を志向する牧歌的なトライブ趣味は感じません。音色に漂う冷たさは、インダストリアルな感じよりインテリジェンスを感じさせますから、マッチョな感じは徹底排除されてます。 楽曲群を聴いて思うことは、強固なシニシズムです。 リズミックなPhase(位相)をMIDIプロトコルで制御していると思われます(しかも多分相当に変わった塩梅で、例えば「M」などのプログラムを記述するような方法で)。 アーティスト名義ではその二つのコンセプトを「Z」という言葉でパッチしてます。Phazmidiの根底にはハッカー気質が横たわっており、裏口入学が流儀でしょう。巨大で厳しい門戸があったら裏口を探してノックする感じ。住人が出てみるとノックしたPhazmidiは不在。ピンポンダッシュでした。でも、それって冗談。まずその手に持ってる棍棒を下げなさい、私は敵でもないしそもそも目の前にいない。そんな雰囲気。 都市の膨大なサブカルチャーのコンテキストの反乱の中で、あれでもないこれでもないと言いながら、主流派がもつ傲慢や、反主流派が漂わせるキツさ、その両陣営の闘争関係の喧騒から身を離し、平和主義に対する潔癖な憧憬から田園に遁走する、なんてこともなく、極東アジア的なルーズさと同調圧力がない混ぜになった都市生活の、当然息苦しくなる表現する現場の苦しみ丸抱えしながら、東京が世界に誇るクラブサウンド!のオルタナティブ(裏街道)で粛々とトラックメイクを続けている人です。捉え所がない、けれどもフォーカスはばっちり。刺さる人には刺さる。ただ、楽曲群の完成度は世界基準に到達してる。ひょっとして東京アンダーグラウンドのダークホースか?すくなくとも他にいない。 創作姿勢は、楽曲群に多くの抑制をもたらします。 ダンスグルーブがもたらすステップを抑制し、実験精神の仰々しさを抑制し、内向的なエモーションを抑制し、楽曲をジャンルに回収して固定するような臆断を抑制し、非定型たらんとする姿勢を抑制し続けるように感じます。 フロアやPA卓で彼の音を浴びていると、情動がかすかに振動するような感覚に陥ります。旋回するポリリズミックなパルスとシンセノイズのストームが最高潮に高まった時、音響の快楽桃源郷が開示されていく・・・。それでいて快楽も桃源郷もまた抑制され始めるから、複雑怪奇なリズムのシフトチェンジにこちらの情動も流されてしまいます。困ったものです。 膨大な安直なクラブ体験の、あまりの反復に嫌気がさした時、Phazmidiトラックがもつ複雑で怪奇なサウンドは不思議と清廉な気分にさせてくれる。これほどシニカルなのに祝祭感覚溢れるサウンドの躍動はダンスフロアでもベットルームでも聞いてみたい。今のスタイルを始めてから随分とリリースまで時間がかかりました。本当にめでたい。リクーよくリリースした!本当に美しい作品なので多くの方に聞いてもらいたいです。
(ナパーム片岡 forestlimit代表/サウンドエンジニア)
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